こぼれ話


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その522 電カルその後 2021.12.30

2021/12/30


 9月に書いたこぼれ話(その520 経年焼け)で、当院が遅ればせながら電子カルテになることを書いた。
11月初めから試験運用を始め、11月15日から本番使用が始まった。
本番に先立つ会議では全部署のチーフが、
「大丈夫だと思います。」と言い切った。
私も大丈夫だろうと思っていたが、
スタッフの“勇気ある前のめり”に後押しされてゴーサインを出した。
 
 だが、本番使用になると問題はたくさんあった。
湿布薬の使い方を細かく入力する必要があったり、
入力が未経験の検査はどうやってオーダーする?、などなど、
患者さんにはお待たせしたし、サポートのパソコン・電カル会社の方にはお世話になりっぱなしだった。
 
 プチ・トラブルの話は山ほどあるが、私がこだわったのはキーボードである。
電カルのディスプレイは画面はとても横長で、
厚さ1センチほどの板の上に首を伸ばしてたたずんでいる。
この板が割と面積を占めていて、キーボードは手前に押しやられる。
キーボードの裏にあるちゃぶ台の脚を立てても、板は乗り越えられない。
乗り上げると、叩くたびにガタガタと振動する。
また、マウスの“しっぽ”がキーボードをまたぎ、使いたいキーのちょうど上に来る。
 
 何とかしたいと、DIYの店へ行く。
こんな時、ダイレクトに欲しいものを探しても、見つかることはまずない。
目的外使用の感じでいろんなコーナーを回る。
割と好きな作業だ。
キーボードに高さを作りたい。机との間に隙間を作りたい。
キーボード本体はいじらずに、強い接着剤は避けたい。
 
 平たいゴム板、タンスの傾き調整に使う傾斜のついたゴム、
三角柱の木材など、いくつか買ってみた。
キーボードのちゃぶ台の脚が差し込めればいいなあ。
ゴムはカッターで切れるが、切れ込みを作るのが難しい。
木材は硬くて、手持ちの道具で差し込みを作るのは難しそう。
家具の角にあてがうイレクターというものがあった。
ゴムより柔らかい素材で、木目調やこげ茶、黒などの色がある。
カッターも使いやすそうだ。
 
 イレクターを「く」の字に切って、ちゃぶ台の脚を差し込むスリットを切り込んで、
両面テープでキーボード奥の裏面と接着する。
キーボード手前の裏面には薄めのゴム板を、これも両面テープで貼って、
できた隙間にマウスのコードを這わせる。
こうすると、ディスプレイに近くてもキーボードはガタガタしないし、
マウスのコードはタッチの邪魔をしない。
読んでいて何のことかわからないかもしれないが、とりあえず工作の完了である。
パソコンの業者さんが聞くと、そこに力点ですか?と呆れられそうだ。
 
 でも、このキーボード補助具を作ってから、かなり入力の作業が楽になった。
一人で悦に入るのはそこそこにして、早く電子カルテに魂を入れなくてはいけない。