その488 変わるにかあらん 2019.6.4

2019/06/04

3月にボールペンを変えた話を書いた。
初めは、多少のカリカリした書き味がいいね、と思って使っていた。しかしどうもしっくりこない。
自分の書いた字は下手でも読めるものだが、変えたペンの字は自分でも読みにくい。
前のペンと手は同じ動きをしているはずだが、乱れが多くなって書き直しが増えた。
元のペンを使ってみると、やっぱりこれが良い。下手なりにスルスルと書けてストレスがない。
仕事の能率も上がったような気がする。アッサリ元のペンに戻すことにした。

 

ビールも変えた。
年齢とともに、体は脂質や糖質を処理する能力が低下してくる。
ラガーが好きだったが、変えてみることにした。
いくつか試してみると、残念ながらこれは”たっすい”というのもあった。
最終的にダブルフリーというやつに決定。
味はビールとほとんど変わらない。泡も注いだ時はほぼビールと同じ。
炭酸のはじけ方がちょいとソーダのようにプチプチするのがわずかに気にかかるが、大きな問題ではない。
量も減らしたので、本当に慈しむように飲んでいる。これは元に戻らないようにしたい。

 

タイトルの「変わるにかあらん」は土佐弁で変わるにちがいない、変わるだろう、という意味。
元をただせば古語に由来する言葉だ。
「にかあらん」は「にか あらむ」の縮まったもの。
「にか」は断定の助動詞「なり」の連体形「に」と係助詞「か」であり、
「あらむ」は「あり」の未然形と推量の助動詞「む」。
係り結びの法則で「む」は終止形ではなく連体形の「む」である。(同じ読みだけれど)
「~にかーらん」というのは便利な言葉で、Yesの意味のやや強い推量を示すのに我々土佐人はよく使う。

 

今年の4月から調剤薬局が当院の横にできつつあった頃、
「薬局で薬をもらうようになるにかあらん」と推量した患者さんは多かったことと思います。
6/1から当院は外来患者さんのお薬を院内処方から、
外の薬局で受け取っていただく院外処方に変更しました。

 

院外処方のメリットはほかの医療機関からのお薬も、自分のかかりつけ薬局で受け取ることで、
同じ効き目の薬が重複していないか、のみ合わせはどうかなどについてチェックが働きやすくなります。
近くにできた薬局は開店ほやほやで、時間がかかる、待つスペースが狭いなど、
問題点もあろうかと思いますが協力して改善していきますので、よろしくお願いします。